なにかが終わった

 
 昨日「おめでたい」とか書いてたのに、今日はもう「めでたくない話」だ。
 
 忌野清志郎が亡くなられた。
 
 ガンに罹り、ずっと治療を続けておられたことは知っていたけれど、ときおり入ってくるニュースでは、わりと元気に過ごされている様子だったので、きっとまた音楽シーンに戻ってきてくれるものとばかり思っていた。
 つか、キヨシローが死ぬなんて考えたこともなかったんだよね、私。
 彼はずっとずっと、それこそ腰の曲がったジジイになってもなお、まだ歌い続けているような気がしていた。
「享年58歳」というのは、清志郎でなくても早すぎるという気がするが、それ以上に、彼ならば、還暦を過ぎようが傘寿を迎えようが、ずっと同じように歌い続けてると信じていたのだ。
 
 先達の訃報を聞くたびに、むなしさ、かなしさを感じるのは仕方ないことではあるが、今回の報に接したときは、
「確実に、なにかが終わった
 ということを強く感じた。
 常に自分の周囲にあった日本のロックとでも呼ぶべき要素が、永遠に失われてしまったような空虚感。
 もちろん、日本のロックシーンがこれで終わってしまうわけではないだろうし、清志郎を追う人も、追い越そうとする人も、これから先に出てくるのだろう。
 ただ、私にとっては「終わってしまった」
 
 御冥福をお祈りいたします。