地方をバカにしないほうがいいと思うんだけど…

 
 昨日、前代未聞のトリプル選挙(愛知県知事選・名古屋市長選・市議会解散住民投票)が行なわれ、開票時刻前──というか、投票時間終了前に、県知事・大村氏、市長・河村氏の当確が出ていた。
 しかも、河村氏の場合、ダブルスコアどころか、トリプルスコアの記録つきである。
 目に見えていた結果とは云え、あまりの結果発表の速さ、票差の莫大さに、地元民の私も思わず口を開いてしまったぐらいだ。
 首都・東京の永田町では、
中京都構想などと云っても、所詮は一地方選の結果に過ぎないのだから、国民の皆さまには広い視野を持って政治を見ていってほしい」
 などと言ってた政治家がいたが、あんまり地方での選挙結果を甘く見ないほうが良いと思う。
 ことに、名古屋の人間を東京人の視点で判断するとエラい目に遭うこと、間違いない。
 河村氏が名古屋市長に就任したときから今までの動きを見ていて、東京にいた政治家の人たちは何も学ばなかったのだろうなぁ、と思う。
 もし、少しでも何かを感じていたとしたら、そんな甘いことを言ってはいられないと思うのだが。
 それでなくても、名古屋人というのは、いわれのない反感を東京人に対して抱いている。
 こうした反感に根拠がないことは名古屋人自身が一番よく承知しているのだが、こういう発言をする政治家がいると、
「これだで東京人は、いかんのだわ。名古屋の人間を、たーけ(=たわけ。「馬鹿者」の意)だと思っとるんだで」
 ということになってしまうのだ。
 これだけ「圧倒的ではないか、我が軍は」ということになってんだから、それを素直に認めとけっちゅーのだ。
 これから先、地方政治がどうなっていくかは判らないし、3月の市議選、4月の県議選の結果次第では、河村・大村のタッグが潰されていく可能性だって残っていないわけではない。
 今回の選挙の結果が気に入らなかったのなら、その可能性を育てるような発言をするべきで、自ら潰すようなことを言うのは、愚かとしか言いようがない行為だろう。
 もうちょっと頭を使おうや、おえらい東京の政治家さんたちも……ね。