よく解んない

 この春、お嬢さんが、市内でも有名どころの私立中学に合格、入学した友人の話。
 お嬢さん、学校で、よく言われたそうな。
「A中学(お嬢さんにとっては、第3志望)に受かったの? じゃあ、そこで決まりだね」
 それって、「A中学以上のところは受からない」って決めつけられてるってことかい?
 とは、友人談。
 お嬢さん本人は、
「B中学(お嬢さんにとっての本命。結果的に合格、入学した先)も受かったんだよ」
 と、さらりと言い放ち、相手を絶句させたとかさせなかったとか。
 友人本人も、いわゆるママ友に、
「A中学なんでしょ。良かったわね。もう、そこしかないわよね」
 と言われ、
「本気で心配してくれてんのか、バカにされてんのか、どっちなんだろう?」
 と、かなり本気で悩んだ由。
「てゆーかさ」
 友人、アイスティーのストローを噛みつぶして言ったもんだ。


「なんで、他人の子どもの行き先が、そんなに気になるのかなぁ?」


 ……私に尋かんでくれ(汗)
 私は、きみと同じで「気にしないタイプ」だし、尋こうとも思わないタイプなんだから。
 そう言ってやったら、「ごめん、尋いた私が悪かった」だと(笑)
 こういう事柄って、解る人には「当たり前」なんだろうけど、解らない人には「とことん解らない」んだよね。
 でもって、大概の場合、解らない人は解らないなりに「解る人」の問いをいなそうとするんだけど、解る人は「解らない人がいる」なんて思いもしないから、無遠慮に詮索してきて(もちろん、本人は「尋いて当然のことを尋いてるだけ」と思ってる)、こちらをゲンナリさせてくれるわけだ。
 普通の会話で尋かれる分にはどうってことないんだけど、自分から尋かない人や話さない人だっているんだよ、ということ、どうして解ってくれないかな。
 よく解んないよ。