更生してほしくないんだろうな、やっぱり

 
 昨日、酒井法子さん(あえて敬称)の公判が開かれた。
 注目度が高い事件だからだろう、今朝、新聞のテレビ欄を見たら、ほとんどのワイドショーが、この公判の特集を組んでた。
 各番組、いろいろと好奇心を煽るような特集タイトルを付けてるんだけど、どうも、のりピーの供述が「優等生発言」だったと視聴者に思わせたいんじゃなかろうか、という感じの惹句が多いように思う。
 先に公判のあった夫・高相被告とは離婚し、これから勉強して介護の仕事に就きたい(継母にあたるかたが病後で、身体が不自由らしい)、継母と子どもと一緒に暮らしていきたい──とのことで、いたってマトモな将来展開であり、きちんとした考えじゃないか、と私は感じたんだけどね。
 マスコミにしてみれば、簡単に更生しちゃったら、つまらないんだろうな。
 もっともっと、ドロドロしたネタを提供してほしいんだろう。
 かえって「再犯しろ」って言ってるようなものじゃないか。
 そんなことを思って、ぷんすかしながらワイドショーを視てたんだが(だったら「視るな」というツッコミはなしで)、ちょいと胸のすくようなコメントをしてくれてる番組もあった。
 現役の弁護士さんや、元ジャーナリストのやり取りで、
「これからのことを前向きに考えて、質問にハッキリと答えることは重要なこと。
 だから、被告(=依頼人)の刑罰を軽くするために、いろいろと対策を練ったり、質問への答え方を練習させたりするのは、弁護士にとって当たり前のこと。
 酒井被告は、裁判を受けるにあたって当然のことをしたに過ぎない。
(夫の高相被告の供述にくらべて)優等生の発言だという意見もあるようだが、それはあちらの準備が不足していただけのことだ」
 というんである。
 なるほどね。
 これからのことを真面目に考えれば考えるほど、綿密に対策を練らざるを得ないってことだ。
 その結果、いまだヘラヘラしてる感じのする高相被告とは、公判に対する姿勢が違って見えたんだと思う。
 
 また、高相被告とのりピーの間には、大きな違いがある。
 夫のほうは、おそらく子どものことに考えは行ってないだろう。
 だけど、のりピーは、子どもの将来のことも考えなければ……という母親としての感覚を持って、裁判に臨んでると思う。
 実際、夫妻が逮捕されてしまってから、お子さんは(いわゆる)ママ友が面倒をみてくださってたそうで、のりピー母親として一所懸命にやってた姿を見てなかったら、そんなこと引き受けてくれる友だちも出てこないと思うんだ。
 お受験の失敗があって芸能界の友だちと疎遠になったの何のっていう報道もあったけど、のりピーが母親としてキッチリやっているんだったら、どの小学校に行ったって、子どもはきちんと育つだろう。
 
 継母のかたのために、子どものために、そして何よりも自分自身のために──がんばれ、のりピー