空気が焦げくさい…気がする(汗)

 
 暑いんである。
 いや、口に出して言うと、よけいに暑くなると判ってはいるんだが、それでも言いたくなる。
 
 暑い!
 
 お国の偉い人たちは、スーパークールビズを提唱し、エアコンの温度設定は30度に……と言っている。
 実際、電力供給のことを考えれば、少しでも節電するべきなんだろう。
 だから、我が家でも、なるべくエアコンは使わず、扇風機だの人力の団扇だのに頼っている。
 そのうえで言わせてもらうが、東京に暮らしてると、地方──とくに、盆地の夏の蒸し暑さをナメてるとしか思えないフシがあるね。
 私は、インド人さえ音を上げたと云われる名古屋の夏をよく知っている。
 そして、大学時代を京都で過ごしたから、盆地の夏の暑さも痛感している。
 また、相方の故郷が広島なので、瀬戸内沿岸の「なぎ」の時間帯の暑さ(=空気がピクリとも動かない)も解っている。
 
 そんな私だが、ある年の盛夏、東京へ行ったとき、
「名古屋よりも全然すずしいじゃないか」
 という感想を抱いたのだ。
 名古屋や京都にくらべれば、空気そのものがサラサラしていて、まとわりつくような暑さがない。
 上野公園や皇居のような緑の多い場所が随所にあって、そこから風が生まれてくる。
 こんな場所で暮らしてたら、スーパークールビズだの30度設定だのって寝言も出てくるよな。
 
 本気で暑い地方のかたがたには、節電が必要とは云え、身を守るため、最低限の冷房もあわせて活用していただきたい、としみじみ思ってしまうのであった。